1 日程表/プログラム:第38回日本認知症学会学術集会

第38回日本認知症学会学術集会

日程表/プログラム

プログラム

日程表 1日目
11月7日(木)
  日程表 2日目
11月8日(金)
  日程表 3日目
11月9日(土)

※タイトルにつきましては変更の可能性もございます。

会長講演11月7日(木曜日)13:30~14:10

糖尿病性認知症 -病態・診断から治療・ケアまでー
座長:秋山 治彦(横浜市立脳卒中・神経脊椎センター臨床研究部)
演者:羽生 春夫(東京医科大学高齢総合医学分野)

特別講演

特別講演111月7日(木曜日)10:00~10:50

日本の認知症医療政策
座長:鳥羽 研二(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)
演者:鈴木 康裕(厚生労働省医務技監)

特別講演211月7日(木曜日)11:00~11:50

Diagnosing dementia at the boundaries of Alzheimer and vascular disease
座長:羽生 春夫(東京医科大学高齢総合医学分野)

演者:
Geert Jan Biessels(Department of Neurology, UMC Utrecht Brain Center, University Medical Center Utrecht, Utrecht, the Netherlands)

特別講演311月8日(金曜日)9:00~9:50

Alzheimer’s Therapeutics: From Clinical Trials to Clinical Care
座長:秋山 治彦(横浜市立脳卒中・神経脊椎センター臨床研究部)

演者:
Jeffrey L. Cummings(Department of Brain Health, School of Integrated Health Sciences, University of Las Vegas, Nevada,USA/Center for Neurodegeneration and Translational Neuroscience)

特別講演411月8日(金曜日)10:00~10:50

質量分析によるアルツハイマー病変の超早期検出
座長:柳澤 勝彦(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)
演者:田中 耕一(株式会社島津製作所)

特別講演511月8日(金曜日)11:00~11:50

Molecular Imaging of Dementia: From New Biomarkers to Artificial Intelligence
座長:羽生 春夫(東京医科大学高齢総合医学分野)

演者:
Satoshi Minoshima(Department of Radiology and Imaging Sciences, University of Utah, Salt Lake City, UT, U.S.A.)

プレナリーレクチャー

プレナリーレクチャー111月7日(木曜日)9:00~9:50

アルツハイマー病基礎研究の進歩
座長:西道 隆臣(理化学研究所神経老化制御研究チーム)
演者:岩坪  威(東京大学大学院医学系研究科神経病理学分野)

プレナリーレクチャー211月7日(木曜日)9:00~9:50

認知症とポリファーマシー
座長:大内 尉義(虎の門病院)
演者:秋下 雅弘(東京大学医学部附属病院老年病科)

プレナリーレクチャー311月7日(木曜日)9:00~9:50

レヴィー病変の進展と臨床像のひろがり -因と縁の絡み合い-
座長:織茂 智之(関東中央病院神経内科)

演者:
内原 俊記(新渡戸記念中野総合病院神経内科・脳神経研究室/東京医科歯科大学脳神経病態学)

プレナリーレクチャー411月7日(木曜日)9:00~9:50

認知症のゲノム医療への展望
座長:辻  省次(国際医療福祉大学大学院/東京大学医学部附属病院分子神経学)

演者:
池内  健(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター)

プレナリーレクチャー511月7日(木曜日)9:00~9:50

軽度認知障害とプレクリニカルADの概念
座長:中島 健二(独立行政法人国立病院機構松江医療センター)
演者:荒井 啓行(東北大学加齢医学研究所)

プレナリーレクチャー611月7日(木曜日)9:00~9:50

Alzheimer’s disease and Autophagy

座長:
鈴木 利治(北海道大学大学院薬学研究院神経科学)
演者:
岡澤  均(東京医科歯科大学難治疾患研究所)

プレナリーレクチャー711月7日(木曜日)9:00~9:50

認知症ケアの進歩~Negative to Positive~
座長:本間  昭(お多福もの忘れクリニック)
演者:山口 晴保(認知症介護研究・研修東京センター)

プレナリーレクチャー811月8日(金曜日)9:00~9:50

プリオン病研究の進歩:ヒトにおけるプリオンとプリオン様タンパク質の個体間伝播
座長:水澤 英洋(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
演者:山田 正仁(金沢大学大学院脳老化・神経病態学(脳神経内科学))

プレナリーレクチャー911月8日(金曜日)9:00~9:50

アミロイド・タウPETの現状と展望

座長:
伊藤 健吾(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 治験・臨床研究推進センター)
演者:
石井 賢二(東京都健康長寿医療センター研究所神経画像研究チーム)

プレナリーレクチャー1011月8日(金曜日)9:00~9:50

認知症の危険因子と防御因子
座長:寺山 靖夫(岩手医科大学神経内科・老年科分野)
演者:阿部 康二(岡山大学脳神経内科)

プレナリーレクチャー1111月8日(金曜日)9:00~9:50

高齢者タウオパチー
座長:葛原 茂樹(鈴鹿医療科学大学大学院医療科学研究科)

演者:
村山 繁雄(東京都健康長寿医療センター神経内科・バイオリソースセンター・高齢者ブレインバンク・神経病理)

プレナリーレクチャー1211月8日(金曜日)9:00~9:50

活動的なライフスタイルによる認知症予防
座長:朝田  隆(東京医科歯科大学)
演者:島田 裕之(国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター)

プレナリーレクチャー1311月9日(土曜日)9:00~9:50

FTLDの病理と臨床
座長:髙島 明彦(学習院大学理学部生命科学科神経生物学)
演者:新井 哲明(筑波大学医学医療系臨床医学域精神医学)

プレナリーレクチャー1411月9日(土曜日)9:00~9:50

認知症疾患の体液バイオマーカーの進歩と展望
座長:東海林 幹夫(老年病研究所認知症研究センター)
演者:徳田 隆彦(京都府立医科大学分子脳病態解析学)

プレナリーレクチャー1511月9日(土曜日)9:00~9:50

BPSD治療の最近の進歩
座長:粟田 主一(独立行政法人東京都健康長寿医療センター)
演者:數井 裕光(高知大学医学部神経精神科学講座)

プレナリーレクチャー1611月9日(土曜日)9:00~9:50

人生の最終段階における医療とケア―ACPにフレイルの知見を活かす
座長:櫻井 博文(東京医科大学高齢総合医学分野)
演者:会田 薫子(東京大学大学院人文社会系研究科死生学・応用倫理センター上廣講座)

プレナリーレクチャー1711月9日(土曜日)9:00~9:50

認知症に対するAI、ロボット技術の適用
座長:鳥羽 研二(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)
演者:近藤 和泉(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)

学術教育講演

学術教育講演111月7日(木曜日)10:00~10:50

認知症の神経病理学
座長:貫名 信行(同志社大学大学院脳科学研究科認知記憶加齢部門)
演者:山崎 峰雄(日本医科大学千葉北総病院脳神経内科)

学術教育講演211月7日(木曜日)11:00~11:50

認知症を伴う成人白質脳症の診断
座長:鈴木 則宏(医療法人社団健育会湘南慶育病院)
演者:小野寺 理(新潟大学脳研究所神経内科)

学術教育講演311月7日(木曜日)14:30~15:20

原発性進行性失語:診断の基本と今日のトピックス
座長:河村  満(医療法人横浜柏提会奥沢病院)
演者:大槻 美佳(北海道大学大学院保健科学研究院)

学術教育講演411月7日(木曜日)15:30~16:20

認知症と高次脳機能障害
座長:松田  実(清山会医療福祉グループ、いずみの杜診療所)
演者:鈴木 匡子(東北大学大学院医学系研究科高次機能障害学)

学術教育講演511月9日(土曜日)9:00~9:50

認知症とてんかん

座長:
武田 雅俊(学校法人河﨑学園大阪河﨑リハビリテーション大学認知予備力研究センター)
演者:
赤松 直樹(国際医療福祉大学医学部脳神経内科/福岡山王病院脳神経内科)

学術教育講演611月9日(土曜日)10:00~10:50

PSP/CBDの臨床と病態
座長:祖父江 元(名古屋大学大学院医学系研究科)
演者:池田 佳生(群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学)

学術教育講演711月9日(土曜日)11:00~11:50

老年者のうつと認知症
座長:小田原俊成(横浜市立大学保健管理センター)
演者:井上  猛(東京医科大学精神医学分野)

学術教育講演811月9日(土曜日)13:20~14:10

感染症と認知症
座長:米田   誠(福井県立大学看護福祉学部)
演者:原  英夫(佐賀大学医学部内科学講座神経内科)

学術教育講演911月9日(土曜日)14:20~15:10

慢性外傷性脳症
座長:堀  智勝(森山脳神経センター病院)
演者:田渕  肇(慶應義塾大学医学部精神神経科)

シンポジウム

シンポジウム111月7日(木曜日)10:00~12:00

認知症とサルコペニア・フレイル(日本サルコペニア・フレイル学会合同シンポジウム)

座長:
神﨑 恒一(杏林大学医学部高齢医学)
荒井 秀典(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター)
演者:
杉本 大貴(国立長寿医療研究センターもの忘れセンター)
神﨑 恒一(杏林大学医学部高齢医学)
杉本  研(大阪大学老年・総合内科学)
西田裕紀子(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センタ-)
牧迫飛雄馬(鹿児島大学医学部保健学科理学療法学専攻基礎理学療法学講座)
▼ 概要
フレイルは「加齢とともに心身の活力が低下し、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態、また適切な介入により生活機能の維持向上が可能な状態」と定義される。フレイルには多面性があり、身体的、認知的、社会的要因が相互に影響を及ぼしあい、身体的フレイル、認知的フレイル、社会的フレイルなどの概念が提唱されている。近年の研究により、いずれのフレイルも認知症のリスクとなることが報告されている。また、認知症では早期からフレイルサイクルが活性化し、サルコペニアが進行し、ADL低下につながると考えられる。本シンポジウムでは、認知症とフレイル・サルコペニアとの関連について最新の知見をまとめ、その背景機序についても議論する。

シンポジウム211月7日(木曜日)10:00~12:00

糖代謝異常と認知症

座長:
大八木保政(愛媛大学医学部老年・神経・総合診療内科学)
荒木  厚(地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター糖尿病・代謝・内分泌内科)
演者:
二宮 利治(九州大学大学院医学研究院衛生・公衆衛生学分野)
田村 嘉章(東京都長寿医療センター糖尿病・代謝・内分泌内科)
竹野下尚仁(東京医科大学高齢総合医学分野)
櫻井  孝(国立長寿医療研究センター)
大八木保政(愛媛大学医学部老年・神経・総合診療内科学)
▼ 概要
本シンポジウムでは、糖尿病と認知症の関連について多様な視点の講演を予定している。①久山町の疫学研究における糖代謝異常と認知症の相関(二宮先生)、②糖尿病患者の脳MRI(DTI)による白質統合性異常と認知機能障害およびフレイルの関連から血管障害の重要性(田村先生)、③糖尿病における様々な認知症タイプの画像診断(竹野下先生)、④糖尿病に関連する認知機能障害を予防する運動療法・食事療法について多施設共同研究も含めた解説(櫻井先生)、⑤アルツハイマー病モデルマウスに対してI型およびII型糖尿病を誘導した場合の脳内蛋白異常および脳インスリン抵抗性を標的とする治療薬開発(大八木先生)、について解説する。

シンポジウム311月7日(木曜日)10:00~12:00

神経疾患の遺伝子治療

座長:
井上 治久(京都大学iPS細胞研究所)
岩田 修永(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科生命薬科学専攻分子創薬科学講座ゲノム創薬学研究室)
演者:
村松 慎一(自治医科大学オープンイノベーションセンター神経遺伝子治療部門/東京大学医科学研究所)
永田 健一(大阪大学大学院医学系研究科認知症プレシジョン医療開発学/理化学研究所脳神経科学研究センター神経老化制御研究チーム)
岡澤  均(東京医科歯科大学難治疾患研究所脳統合機能研究センター)
西増 弘志(東京大学大学院理学系研究科)
▼ 概要
アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターは神経細胞に治療用遺伝子を導入し、一回の施術で導入遺伝子を10年以上安定的に発現して、顕著で持続的な治療効果を発揮する。ベクターの血清型変更やDNA配列の改変により登場した血管内投与型脳内発現型ベクターは脳神経系の遺伝子治療の概念を大きく変えた。もはや、遺伝子の単なる欠陥を補うだけでなく、積極的に治療を行うための遺伝子、shRNA、抗体あるいは遺伝子編集装置を組込むベクター開発により、治療戦略の選択肢が大幅に増えている。本シンポジウムでは、様々な視点から遺伝子治療・編集研究を推進されている方々をお招きして最先端の研究成果を紹介していただく。

シンポジウム411月7日(木曜日)10:00~12:00

全脳機能の構築と連結性を理解し操作する ~認知症の解明と制圧へ~

座長:
樋口 真人(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所)
木下 彩栄(京都大学医学研究科人間健康科学系専攻在宅医療看護学分野)
演者:
山川  宏(特定非営利活動法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)
花川  隆(国立精神・神経医療研究センター脳病態統合イメージングセンター先進脳画像研究部)
柴田 和久(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所)
渡辺 宏久(藤田医科大学医学部脳神経内科学)
▼ 概要
脳が機能を発揮する基盤である、全脳の構築(アーキテクチャ)と連結性(コネクトミクス)を知ることは、正しい脳の営みが何であるか、そしてその営みが個性(人格)や疾患によってどのように変容するのかを理解する上で重要なアプローチとなる。
本シンポジウムでは、全脳アーキテクチャとコネクトミクスを可視化し、モデル化し、操作する最先端の挑戦的な取り組みを学び、そうしたプロジェクトから得られる知識や技術が近未来の認知症解明と制圧に結び付く可能性について議論する。

シンポジウム511月7日(木曜日)10:00~12:00

認知症初期集中支援チームの現状と課題

座長:
藤本 直規(医療法人藤本クリニック)
鷲見 幸彦(国立長寿医療研究センター)
演者:
鷲見 幸彦(国立長寿医療研究センター)
中西 亜紀(大阪市立弘済院附属病院/大阪市福祉局高齢者施策部)
高橋 裕子(世田谷区砧総合支所子ども家庭支援課)
藤本 直規(医療法人藤本クリニック)
▼ 概要
2019年1月までに全国の99.8%の市町村に認知症初期集中支援チームがたちあがった。チームの活動の利点は、本人・家族へのアウトリーチ活動の効果にとどまらず、自治体にとっては、早期発見や医療・介護連携の体制づくりのツールやチームのマネジメントを通じたガバナンスの向上、チーム員にとっては、多職種連携の実践、個人のケア技術の向上につながり、地域にとっては、社会資源の連携の核としてのチームが地域住民を巻き込んだ認知症に優しい街づくりへの発展が期待できる。本シンポジウムではこの領域のオピニオンリーダーに集まっていただき、初期集中支援チームの現状と課題を議論し今後への提言につなげる。

シンポジウム611月7日(木曜日)14:30~16:30

高齢者認知症と身体合併症(日本老年医学会合同シンポジウム)

座長:
葛谷 雅文(名古屋大学大学院医学系研究科地域在宅医療学・老年科学)
楽木 宏実(大阪大学大学院医学系研究科内科学講座(老年・総合内科学))
演者:
山本 浩一(大阪大学大学院医学系研究科老年・総合内科学)
梅垣 宏行(名古屋大学大学院医学研究科地域在宅医療学・老年科学)
小川 純人(東京大学大学院医学系研究科加齢医学)
海老原孝枝(杏林大学医学部高齢医学)
▼ 概要
認知症患者の多くは様々な疾患を合併し、さらに認知症に特有な多くの健康障害に直結するリスクを兼ね備える。合併症として特に問題となるのは、合併頻度の多い様々な生活習慣病、特に高血圧、心血管病、さらには糖尿病などの管理法については日常診療でいつも頭を悩ませる問題である。また認知症患者の生命予後にも直結する病態としては転倒・骨折の問題、さらいは嚥下機能の障害、それが要因となる低栄養などの老年症候群の問題がある。本シンポジウムは「高齢者認知症と身体合併症」のテーマでこれらの日常臨床上高頻度で問題となる生活習慣病や老年症候群に関連する事柄について専門家にお話しいただき、理解を深めたいと思う。

シンポジウム711月7日(木曜日)14:30~16:30

シヌクレイノパチーの病態と治療戦略

座長:
高橋 良輔(京都大学大学院医学研究科臨床神経学)
服部 信孝(順天堂大学医学部附属順天堂医院神経内科)
演者:
鈴掛 雅美(東京都医学総合研究所認知症プロジェクト)
高梨 雅史(順天堂大学医学部脳神経内科)
西川 典子(国立精神・神経医療研究センター病院脳神経内科)
江川 斉宏(京都大学大学院医学研究科・医学部 臨床神経学)
中森 雅之(大阪大学医学系研究科神経内科学)
▼ 概要
本シンポジウムではシヌクレイノパチーのうち、レヴィ小体病に焦点をあてる。レヴィ小体型認知症やパーキンソン病のリスクコホートであるレム睡眠行動異常症(RBD)の臨床研究、シヌクレイン伝播仮説の現状、シヌクレイノパチーに伴う認知症の病理学的基盤、脳波を用いたレヴィ小体型認知症の早期診断、アンチセンスオリゴヌクレオチドによるシヌクレイノパチー治療へのとりくみなど、病態解析、診断、治療戦略のアップデートを診療・研究の第一線で活躍する中堅・若手研究者が概説する。

シンポジウム811月7日(木曜日)14:30~16:30

早期・超早期アルツハイマー病治験update2019

座長:
森   啓(大阪市立大学大学院医学研究科脳血管内治療・頭蓋底外科病態学)
東海林幹夫(老年病研究所認知症研究センター)
演者:
東海林幹夫(老年病研究所認知症研究センター)
岩坪  威(東京大学大学院医学系研究科神経病理学)
池田  学(大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室)
玉岡  晃(筑波大学医学医療系神経内科学)
▼ 概要
最近の認知症治験は、発病者やMCIからプレクリニカル(無症状)期にある人を対象とするプロトコールにシフトしつつある。この変化はBapineuzumab治験の失敗を踏まえた米国FDAの指導によるが、アカデミア臨床研究であるADNI研究やDIAN研究成果から得られた各種バイオマーカーに関する研究成果のインパクトも大きい。その結果、アルツハイマー病治験のEndpointにバイオマーカーが検討されつつある。臨床症状を裏付ける病態研究の意義が積極的に評価されたことを意味する。多様な特徴ある最新治験に学ぶことで、アカデミアの理解と治験推進を諮ることが本シンポジウム企画趣旨である。

シンポジウム911月7日(木曜日)14:30~16:30

液-液相分離(LLPS)と非膜性オルガネラが関わる神経変性病態

座長:
野中  隆(東京都医学総合研究所認知症プロジェクト)
永井 義隆(大阪大学大学院医学系研究科神経難病認知症探索治療学)
演者:
永井 義隆(大阪大学大学院医学系研究科神経難病認知症探索治療学)
白木賢太郎(筑波大学数理物質系)
廣瀬 哲郎(北海道大学遺伝子病制御研究所)
武川 睦寛(東京大学医科学研究所分子シグナル制御分野)
小野寺 理(新潟大学脳研究所神経内科)
▼ 概要
液-液相分離(liquid-liquid phase separation; LLPS)とは溶液が混じり合わずに2相に分離する状態のことであり、これによりタンパク質溶液が局所に濃縮されることが、神経変性疾患におけるタンパク質凝集体形成の前段階となるという新たなメカニズムとして最近注目されている。一方で、生理的にもLLPSにより細胞内で「非膜性オルガネラ」とも呼ばれる液滴(droplet)が形成され、これが遺伝子の転写、翻訳、種々のストレス応答と関与することも明らかにされ、新たなバイオロジー分野の創生が期待されている。本シンポジウムでは、LLPSによる液滴の物性、非膜性オルガネラの機能や疾患との関連などに着目し、最新の知見などを紹介するとともにその生物学的意義などについて討議する。

シンポジウム1011月7日(木曜日)14:30~16:30

認知症ケアチームの現状と成果、地域連携

座長:
内海久美子(砂川市立病院精神科)
内田 陽子(群馬大学大学院保健学研究科)
演者:
田中 志子(医療法人大誠会内田病院)
高橋 陽子(公益財団法人脳血管研究所附属美原記念病院)
福田 智子(砂川市立病院認知症疾患医療センター)
齊田 綾子(富岡地域医療企業団公立七日市病院)
▼ 概要
平成28年度診療報酬改定では「認知症ケア加算1、2」が新設され、多くの病院が認知症ケアに積極的に取り組むようになりました。このセッションは、「認知症ケアチームの現状と成果、地域連携」をテーマに、各職種・職位の立場で認知症ケアチームや現場での効果的な活動を紹介していただきます。加えて、チームによってどんな成果があったのか評価していただき、今後、病院だけでなく、地域とどのように連携して、認知症ケアを発展していくか、新たな課題も踏まえて皆様と議論する場とします。

シンポジウム1111月8日(金曜日)10:00~12:00

認知症に関する訴えを神経心理学的に分析する

座長:
森  悦朗(大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学寄附講座)
石合 純夫(札幌医科大学医学部リハビリテーション医学講座)
演者:
松下 正輝(甲南女子大学人間科学部心理学科)
船山 道隆(足利赤十字病院神経精神科)
樫林 哲雄(高知大学医学部神経精神医学講座)
繁信 和恵(公益財団法人浅香山病院精神科/大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学寄附講座)
西尾 慶之(東京都立松沢病院精神科・神経内科)
▼ 概要
従来、「認知症の神経心理学」というと、記憶障害、失語症(言語症状)、行動障害、妄想・幻覚、アパシー等のように、症候を講演タイトルとして、いかにも「神経心理学」という硬い内容が多かった。今回は、患者さんの訴えや家族の捉え方をテーマに挙げて、神経心理学的に見て、どのように分析し、どのように対応するかをディスカッションしたい。テーマとしては、「物忘れと取り繕い」、「あまり話さなくなった」、「やる気がなくなった」、「以前と行動や嗜好が変わった」、「思い込み、見間違え」を取り上げる。これにより、より幅広い聴衆に働きかけ、認知症の実臨床に役立つシンポジウムとしたい。

シンポジウム1211月8日(金曜日)10:00~12:00

脳小血管病と大血管病のクロストーク

座長:
冨本 秀和(三重大学大学院医学系研究科神経病態内科学)
水野 敏樹(京都府立医科大学大学院医学研究科神経内科学)
演者:
山本 由美(国立循環器病研究センター研究所病態代謝部)
猪原 匡史(国立循環器病研究センター脳神経内科)
加藤奈津子(三重大学大学院神経病態内科学/三重大学大学院認知症医療学講座)
三輪 佳織(国立循環器病研究センター脳血管内科)
薬師寺祐介(佐賀大学医学部内科学講座神経内科)
▼ 概要
脳小血管病は高血圧性脳小血管病と脳アミロイド血管症に大別され、前者はラクナ梗塞、白質病変、深部型微小出血の原因となり、後者は脳葉型微小出血、限局型脳表ヘモジデローシス、皮質微小梗塞を生じてアルツハイマー病との関連が深い。脳小血管病は小径動脈や毛細血管の病変がその本態であるが、類似の微小血管病変は大血管病変からの微小栓子でも生じることが近年報告されている。本シンポジウムでは脳微小血管病変や認知機能障害を生じるメカニズムに焦点をあて、大血管病とのクロストークを最新のデータに基づいて追求する。

シンポジウム1311月8日(金曜日)10:00~12:00

タウオパシーの成因と病態

座長:
長谷川成人(東京都医学総合研究所認知症プロジェクト)
田中 稔久(大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座精神医学分野)
演者:
若林 孝一(弘前大学医学研究科脳神経病理学講座)
下沢 明希(慶應義塾大学 総合医科学研究センター エーザイ・慶應義塾大学 認知症イノベーションラボ)
橋本 翔子(理化学研究所脳神経科学研究センター神経老化制御研究チーム)
工藤  喬(大阪大学大学院医学系研究科精神健康医学)
佐原 成彦(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部)
▼ 概要
認知症の原因となる異常型タウの病変を伴う疾患はタウオパチーと総称される。アルツハイマー病、ピック病、大脳皮質基底核変性症、進行性核上性麻痺、慢性外傷性脳症など様々な病態が含まれるが、その病変の分布や広がりが症状や進行と密接に関係することが示されている。アルツハイマー病やピック病の異常型タウについては、その構造が明らかになり、分子レベルでタウの病態が議論されるようになってきた。タウオパチーの臨床病理、その成因、モデルの構築、診断や治療について、最新の話題を取り上げて議論したい。

シンポジウム1411月8日(金曜日)10:00~12:00

睡眠障害と認知症

座長:
井上 雄一(東京医科大学睡眠学講座)
平田 幸一(獨協医科大学脳神経内科)
演者:
皆川 栄子(国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第四部)
林   悠(筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構 (WPI-IIIS))
小原 知之(九州大学大学院医学研究院精神病態医学/九州大学大学院医学研究院衛生・公衆衛生学)
宮本 雅之(獨協医科大学看護学部看護医科学(病態治療)領域/獨協医科大学病院睡眠医療センター)
高江洲義和(杏林大学医学部精神神経科学教室)
▼ 概要
各種認知症への発展に関する、睡眠障害の関与とそのメカニズムについて検討する。本シンポでは、基礎研究から 睡眠の質の変化と認知症の関係、REM睡眠機構変化のα-synucleinopathy発現への関与について基礎研究を紹介した上で、一般人口疫学、臨床連続例について、実態を述べる。また、RBDについては、その長期予後にも言及する。

シンポジウム1511月8日(金曜日)13:20~16:00

アルツハイマー病における疾患修飾薬の現状と展望

座長:
下濱  俊(札幌医科大学医学部神経内科学講座)
岩田  淳(東京大学医学部附属病院神経内科)
演者:
Geoffrey A.Kerchner(F. Hoffmann-La Roche, Ltd., Basel, Switzerland)
Ana Graf(Senior Global Program Head, Novartis Pharma AG, Basel, Switzerland)
Michael C.Irizarry(Clinical Research, Neurology Business Unit, Eisai, Inc)
Hong Sun(Janssen Research & Development, Titusville, NJ)
Michael D.Devous(Avid Radiopharmaceuticals, a wholly owned subsidiary of Eli Lilly & Co)
▼ 概要
現在開発が進むアルツハイマー病に対する疾患修飾薬は主に抗Aβ抗体、BACE阻害薬、そして抗タウ抗体の3種類に分かれる。残念ながら第3相試験において有効性を認められた薬剤がないのは周知の通りで、疾患修飾薬の開発は難航を極めている。本シンポジウムでは、各企業の代表にそれぞれの治験の進行状況、また、現在、立ちはだかる、もしくは今後乗り越えていかなければならない課題について講演して頂き、今後の展望について議論を深めたい。

シンポジウム1611月8日(金曜日)13:20~15:20

認知症と自動車運転-改正道路交通法施行後の実態と課題

座長:
三村  將(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
荒井由美子(国立長寿医療研究センター長寿政策科学研究部)
演者:
荒井由美子(国立長寿医療研究センター長寿政策科学研究部)
井手 芳彦(社会医療法人白十字会佐世保中央病院長崎県地域型認知症疾患医療センター)
佐藤 昭一(警察庁交通局運転免許課高齢運転者等支援室)
赤沼 康弘(赤沼法律事務)
三村  將(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
▼ 概要
2017年3月に改正道路交通法が施行され、75歳以上の自動車運転免許更新に際して、認知機能検査で第1分類と判定された人には、一律に医師の診断書が求められることとなった。この改正から2年以上が経過し、高齢ドライバーや認知症ドライバーのさまざまな現状と課題が浮上してきた。本シンポジウムでは、まず、シンポジウム参加者への情報周知の一環として、「認知症と自動車運転を考える:家族介護者支援マニュアル©」について紹介し、次に当事者、家族への支援に関する現場での状況について報告する。続いて、行政的観点からの改正道路交通施行後の現状報告の後、認知症ドライバーへの対応の実態と課題について、法的観点と臨床的観点から論点を整理する。

シンポジウム1711月8日(金曜日)13:20~15:20

認知症画像診断の進歩

座長:
松田 博史(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター脳病態統合イメージングセンター(IBIC))
岡村 信行(東北医科薬科大学医学部薬理学)
演者:
島田  斉(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部)
原田 龍一(東北大学医学部機能薬理学分野/東北大学加齢医学研究所老年医学分野)
重本 蓉子(国立精神・神経医療研究センター病院放射線診療部)
工藤 與亮(北海道大学病院放射線診断科)
▼ 概要
認知症における分子イメージングはPETを中心に著しい進歩がみられる。アミロイドβ蛋白の画像化に加え、タウ蛋白の画像化が可能となり、オフターゲット集積の少ない第二世代のタウPETトレーサも用いられている。一方、アストロサイト活性を特異的にみることのできるトレーサも開発されて病態理解が深まっている。これらの蛋白の蓄積やアストロサイト活性が脳のネットワークに及ぼす影響について研究が進んでいる。他方で、アミロイド蓄積を推定する新しいMRI手法として定量的磁化率マッピングがあり、アミロイドPETとの比較研究が行われている。本シンポジウムではこれらのPETとMRIの進歩および新たな発展について討論する。

シンポジウム1811月8日(金曜日)13:20~15:20

アルツハイマー病における血管性危険因子

座長:
長田  乾(医療法人社団緑成会横浜総合病院臨床研究センター)
北川 一夫(東京女子医科大学脳神経内科学)
演者:
長田  乾(横浜総合病院臨床研究センター)
小原 知之(九州大学大学院医学研究院精神病態医学/九州大学大学院医学研究院衛生・公衆衛生学)
佐治 直樹(国立研究開発法人国立長寿医療研究センターもの忘れセンター)
三輪 佳織(国立循環器病研究センター脳血管内科)
新堂 晃大(三重大学大学院医学系研究科・神経病態内科学)
吉澤 浩志(東京女子医科大学脳神経内科)
▼ 概要
認知症の原因疾患の約7割を占めるアルツハイマー病は、とくに高齢発症の症例では、高血圧、糖尿病、脳血管障害などの血管性危険因子を有する例が多く、病理学的研究においても、高齢発症の認知症では、アルツハイマー病の病理と脳血管病変が併存する割合が高くなり、血管性危険因子の認知症の病態への関与が注目されている。さらに、微小梗塞や白質病変などの脳小血管病変、血管からのエネルギー輸送の障害、低灌流などの血管性要因がアルツハイマー病の病態に直接的に関与していると指摘する研究もある。アルツハイマー病の疾患修飾薬の臨床導入が待たれる現在においては、血管性危険因子の管理・治療が最も有効な認知症治療と見做されている。

シンポジウム1911月8日(金曜日)13:20~15:20

メカノバイオロジーとphysical medicine

座長:
斉藤 貴志(理化学研究所脳神経科学研究センター神経老化制御研究チーム)
富田 泰輔(東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室)
演者:
成瀬 恵治(岡山大学大学院 医歯薬学研究科(医)システム生理学)
稲垣 直之(奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス領域)
津田  誠(九州大学大学院薬学研究院)
近藤 龍也(熊本大学病院糖尿病・代謝・内分泌内科)
▼ 概要
昨今、認知症研究を展開するための切り口が様々な分野に広がりつつある。本シンポジウムでは、比較的新しい概念としてのメカノバイオロジーとその応用フィジカルメディスンに着目し、異分野連携のきっかけとしたい。物理刺激(変化)への応答、体性感覚刺激からもたらされる影響、糖尿病などの他の疾患との連関など、新しい切り口で研究を展開する研究者から最新の知見を紹介いただく。その基礎研究から臨床応用への展開において、新たに認知症研究との接点を模索し、広い視野での研究展開に繋がることを期待する。

シンポジウム2011月8日(金曜日)13:20~15:20

アジアにおける認知症ケア職の育成と日本の国際協力
(日本認知症ケア学会合同シンポジウム)

座長:
大崎 千秋(名古屋柳城短期大学保育科)
稲村 圭亮(東京慈恵会医科大学附属柏病院精神神経科)
演者:
安里 和晃(京都大学大学院文学研究科)
廣橋 雅子(佐久大学信州短期大学部福祉学科)
時田佳代子(社会福祉法人小田原福祉会)
大崎 千秋(名古屋柳城短期大学保育科)
繁田 雅弘(東京慈恵会医科大学医学部精神医学講座)
▼ 概要
外国人労働者の受け入れを拡大する「出入国管理法改正案」が閣議決定され、平成31年4月より改正入管法が運用となる。それに伴い、就労を目的とした外国人の在留資格として介護業が設定される。本邦における介護職の人材確保は喫緊の課題である。一方で改正入管法には様々な問題点が山積していることも事実である。外国人労働者の受け入れの規模・人数についても決まっておらず、また、外国人技能実習生の過重労働や賃金問題なども議論の対象となる。本シンポジウムでは、外国人介護人材の現状を取り上げ、その問題点や経験を呈示し、今後、本邦がアジアにおける外国人介護人材受け入れのロールモデルとなるべき指針を論じることとする。

シンポジウム2111月8日(金曜日)13:20~15:20

災害時における認知症診療

座長:
古川 勝敏(東北医科薬科大学総合診療科)
片山 禎夫(片山内科クリニック)
演者:
高橋 純子(岩手医科大学神経内科)
田子 久夫(磐城済世会舞子浜病院)
長  純一(石巻市健康部包括ケアセンター/前石巻市立病院開成仮診療所)
片山 禎夫(片山内科クリニック)
▼ 概要
我が国は、諸外国に比べて地震、台風などの天災が非常に多く、「災害多発国」と言えるかもしれない。このような災害多発国に住み、医療に従事する我々にとって、災害時における医療提供は、常に念頭に置き、準備をしておかねばならない最重要課題の一つである。東日本大震災、熊本地震、平成30年7月豪雨などの後、認知症患者の症状の増悪、医療・ケアの現場の混乱、またスタッフの尽力については、これまで断片的に語られてはいる。今回のシンポジウムでは、これらの災害の中心にいた医師4名にその経験と活動について語っていただき、今後起こりうる災害時に認知症医療の現場はいかにあるべきかを会場の参加者と共に議論したい。

シンポジウム2211月9日(土曜日)10:00~12:00

PARTとSNAPの最新知見

座長:
山田 正仁(金沢大学大学院脳老化・神経病態学(脳神経内科学))
齊藤 祐子(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院臨床検査部)
演者:
樋口 真人(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所)
春日 健作(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター遺伝子機能解析学分野)
仙石 錬平(東京都健康長寿医療センター神経内科・高齢者ブレインバンク)
村山 繁雄(東京都健康長寿医療センター神経内科・バイオリソースセンター・高齢者ブレインバンク・神経病理)
▼ 概要
SNAP(suspected non-Alzheimer disease pathophysiology)は、近年発達してきたバイオマーカーによって定義された概念である。蛋白をターゲットとした認知症治療においては、いかにしてバイオマーカーによる診断精度を上げるかが重要なテーマである。SNAPの背景病理としては種々のものが含まれるが、そのなかにはPART(primary age-related tauopathy)、嗜銀顆粒性疾患、海馬硬化症、Lewy小体病などがある。本シンポジウムでは、まず、背景病理を念頭においたSNAPのバイオマーカー診断の柱として、画像および生化学につき最新知見を紹介する。そして代表として高齢者に多いPARTにつき、剖検確定診断例を含めた臨床像、検査所見の概説を行う。さらに背景病理からみたSNAPについて、最新知見としてのTDP43 proteinopathyの話題について取り上げる。

シンポジウム2311月9日(土曜日)10:00~12:00

BPSDの成因と対応

座長:
橋本  衛(大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学寄付講)
中村  祐(香川大学医学部精神神経医学講座)
演者:
中村  祐(香川大学医学部精神神経医学講座)
數井 裕光(高知大学医学部神経精神科学講座)
山中 克夫(筑波大学人間系)
橋本  衛(大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学寄付講)
▼ 概要
BPSDの対応は現場においては喫緊の課題であるが、定まった方法はないのが現状である。本シンポジウムにおいては、認知症ちえのわnet で得られたBPSDの現状、J-CATIA研究を通して判明した現在已む無く行われている抗精神病薬投与の安全性、認知活性化療法と行動分析から導かれるBPSD予防と対応、MCI患者の心情を考慮したBPSD予防と対応について議論し、今後のBPSDの対応法の確立に向けたい。

シンポジウム2411月9日(土曜日)10:00~12:00

響け、本人の声!届け、家族の想い(認知症の人と家族の会合同シンポジウム)

座長:
新井 平伊(アルツクリニック東京)
大野 教子(公益社団法人認知症の人と家族の会東京都支部)
演者:
鈴木 森夫(公益社団法人認知症の人と家族の会 代表理事)
長沢 明美・長沢 正史(公益社団法人認知症の人と家族の会 埼玉県支部会員)
中田 哲行・中田ひとみ(日本認知症本人ワーキンググループ・東京都支部会員)
渡邊 雅徳(公益社団法人認知症の人と家族の会 埼玉県支部会員)
藤沼 三郎(公益社団法人認知症の人と家族の会 東京都支部会員)
松本 千鶴(公益社団法人認知症の人と家族の会 東京都支部会員)
花俣ふみ代(公益社団法人認知症の人と家族の会 副代表理事,埼玉県支部代表)
▼ 概要
第35回学術集会に引き続き「認知症の人と家族の会」と合同で、認知症当事者をの方々を招待し「生の声・思い」を講演して頂く特別なシンポジウムを企画した。
当学会が専門集団としてより良き認知症医療・ケアを追及している今の方向性は、当事者の方々が求めている医療・ケアの間にギャップはないのであろうか?もしあるとすれば、それを埋める良い機会となる。そのために、当学会会員との有意義な情報交換を可能とする総合討論の時間も設定した。

シンポジウム2511月9日(土曜日)10:00~12:00

認知症の疫学とコホート研究

座長:
二宮 利治(九州大学大学院医学研究院衛生・公衆衛生学分野)
和田 健二(川崎医科大学認知症学)
演者:
新美 芳樹(藤田医科大学医学部脳神経内科学)
和田 健二(川崎医科大学認知症学/鳥取大学医学部脳神経内科学分野)
小原 知之(九州大学大学院医学研究院精神病態医学/九州大学大学院医学研究院 衛生・公衆衛生学)
島田 裕之(国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター)
▼ 概要
わが国では、高齢人口の急速な増加に伴い認知症を有する高齢者が急増し、医療・社会問題として注目されている。そのため、予防、治療、介護を含めた総合的な対策を講じて認知症患者の増加に歯止めをかけてそのコストを軽減することは、わが国の医療行政における焦眉の課題となっている。この急増する認知症を予防しその治療法を開発するには、認知症の臨床・疫学研究によって認知症の危険因子・防御因子を同定するとともに、その病態を解明する必要がある。本シンポジウムでは、国内外における認知症の臨床・疫学研究からの最新知見をご発表いただく。

シンポジウム2611月9日(土曜日)13:20~15:20

行動障害型前頭側頭型認知症(bvFTD)の多様性と診断を考える

座長:
池田  学(大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座精神医学分野)
川勝  忍(福島県立医科大学会津医療センター精神医学講座)
演者:
川勝  忍(福島県立医科大学会津医療センター精神医学講座)
橋本  衛(大阪大学大学院連合小児発達学研究科行動神経学・神経精神医学寄付講座)
横田  修(きのこエスポアール病院精神科)
渡辺 宏久(藤田医科大学医学部脳神経内科学)
▼ 概要
前頭側頭葉変性症FTLDの中では、行動障害型前頭側頭型認知症(bvFTD)が中核であるにもかかわらず、いわゆるナイフの刃状の萎縮を有する古典的Pick病はむしろ稀で、運動ニューロン疾患(NMD)を伴う例を含むTDP-43病理、皮質基底核変性症/進行性核上性麻痺(CBD/PSP)の割合が多い。FTLDの中では、意味性認知症(SD)や進行性非流暢性失語症(PNFA)は症候の捉え方も比較的明確であり、病理学的背景も予測ができるところがあるが、bvFTDは症状の捉え方自体も難しく、背景病理も最も多様性がある。ここでは、bvFTDについて、ケアを考える上でも必要な症候や経過、画像、病理を含めて改めて見直したい。

シンポジウム2711月9日(土曜日)13:20~15:20

認知症バイオマーカー探索の新潮流

座長:
里  直行(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター認知症先進医療開発センター分子基盤研究部)
富山 貴美(大阪市立大学大学院医学研究科認知症病態学)
演者:
徳田 隆彦(京都府立医科大学分子脳病態解析学)
中村 昭範(国立長寿医療研究センター脳機能画像診断開発部)
渡邊 裕美(新潟大学大学院医歯学総合研究科社会・環境医学)
佐藤 克也(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻)
武田 朱公(大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学)
▼ 概要
認知症は発症してからの治療ではほとんど効果がないことがこれまでの臨床試験から明らかとなっている。認知症が発症する前、神経細胞が死に始める前に、Aβやタウを取り除き傷んだ神経細胞を回復させることが、認知症の発症予防ひいては認知症の克服につながる。このためには、発症前の段階から簡便にかつ特異的に脳の異常を検出でき、薬の薬効を正しく評価できるようなバイオマーカーの開発が必要である。現在主流のアミロイドやタウのイメージング、CSF中のAβやタウの定量は、この点でまだまだ不十分である。本シンポジウムでは、認知症バイオマーカー探索の新しい流れについて紹介し、認知症先制医療の実現可能性を探る。

シンポジウム2811月9日(土曜日)13:20~15:20

脳神経外科と認知機能障害

座長:
三國 信啓(札幌医科大学脳神経外科)
工藤 千秋(医療法人社団くどうちあき脳神経外科クリニック)
演者:
堀  智勝(森山脳神経センター病院)
山田 和慶(熊本大学病院機能神経外科寄附講座)
欅   篤(社会医療法人愛仁会高槻病院リハビリテーションセンター)
工藤 千秋(医療法人社団くどうちあき脳神経外科クリニック)
▼ 概要
認知症の原因を脳神経外科からみると、水頭症・外傷・脳卒中の他、最近では、てんかんが注目されている。本シンポジウムでは、①機能的脳外科にfocusをあて、脳手術のよる認知症治療に夢と希望の光が差し込みつつあることを紹介する。②水頭症、外傷、脳卒中等からの認知症に関するトピックス ③外科的手法を主としたてんかん治療と認知症 ④アミロイド仮説以外に最近注目されているミエリン仮説にfocusをあて、認知症やてんかんの成因と治療を考える。
認知症分類にはTreatable Dementiaが10%程度ある。脳神経外科がその治療にも関与し、“治せる認知症”を再認識するシンポジウムとする。

シンポジウム2911月9日(土曜日)13:20~15:20

認知症の人と家族を支援する社会づくり-介護者教室、オレンジカフェ-

座長:
武地  一(藤田医科大学医学部認知症・高齢診療科)
櫻井 博文(東京医科大学高齢総合医学分野)
演者:
中西 亜紀(大阪市立弘済院附属病院/大阪市福祉局高齢者施策部)
清家  理(国立長寿医療研究センターもの忘れセンター/京都大学こころの未来研究センター上廣寄付研究部門医療・保健・福祉領域)
尾之内直美(公益社団法人認知症の人と家族の会愛知県支部)
矢吹 知之(認知症介護研究・研修仙台センター/東北福祉大学総合福祉学部)
武地  一(藤田医科大学医学部認知症・高齢診療科)
▼ 概要
認知症はいうまでもなく発症後、本人も家族も長い道のりを歩むことになる。Post-diagnostic supportとも呼ばれるその道をサポートする仕組みがうまくできれば、その道のりは明るいものとなるだろう。認知症の人の家族への心理的かつ教育的支援の重要性から、介護者教室・家族支援プログラムが企画・運営されており、認知症の人が主役となって活動したり、家族もピアサポートを受けることができる等の拠点として、認知症カフェが各地で運営されている。今後の日本社会にとって、このような仕組みが施策・行政によってしっかりと裏打ちされていることが望まれる。今回の企画では、そのような考えのもと、様々な理念・実践を紹介し議論したい。

ホットトピック徹底討論11月8日(金曜日)10:00~12:00

Aβ, ApoE, タウの病態形成における役割再考

座長:
岩田  淳(東京大学医学部附属病院神経内科)
富田 泰輔(東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室)
演者:
仙石 錬平(東京都健康長寿医療センター神経内科・高齢者ブレインバンク)
篠原  充(国立長寿医療研究センター認知症先進医療開発センター分子基盤研究部)
池内  健(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター)
斉藤 貴志(名古屋市立大学大学院医学研究科認知症科学分野/理化学研究所脳神経科学研究センター)
▼ 概要
アルツハイマー病の根本原因は未だ不明である。その病理学的決定因子であるアミロイドβ、タウの脳内蓄積がどのようなメカニズムで生じているのか、未だ決定的に判明したとは言えない。さらに遺伝学的な危険因子として非常に強い影響力を持っているAPOE遺伝子多型がどのように発症に関与しているのかも未だ解明されたとは言えない。このような状況下で相次ぐアミロイドβを標的とした疾患修飾薬の治験が失敗に終わることによってアミロイドβ、タウ、APOEといった因子そのものの病因論に対する懐疑的な意見も常に見られる。本シンポジウムではアルツハイマー病におけるこれらの因子の役割を各方面から論じて頂く。

学会賞受賞講演11月9日(土曜日)10:00~11:00

座長:
遠山 育夫(滋賀医科大学神経難病研究センター神経診断治療学部門)
松原 悦朗(大分大学医学部神経内科学講座)

【基礎】
認知症モデルマウスの作製と抗認知症薬の開発

演者:梅田 知宙(大阪市立大学大学院医学研究科認知症病態学)
【臨床】
レビー小体病の知覚錯誤を神経心理学的に解明する

演者:西尾 慶之(東京都立松沢病院精神科・神経内科)

第38回日本認知症学会学術集会市民公開講座11月9日(土曜日)13:00~14:30

「認知症を知る・治す・予防する」
日時:2019年11月9日(土曜日)13:00~14:30
会場:東京医科大学病院(9F「臨床講堂」 〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-7-1)

座長:
羽生 春夫(東京医科大学高齢総合医学分野)
演者:
玉岡  晃(筑波大学附属病院神経内科)
下濱  俊(札幌医科大学医学部神経内科学講座)
朝田  隆(東京医科歯科大学)

Debate Session

Debate Session 111月7日(木曜日)9:00~10:20

認知症は予防できる?できない?

座長:
浦上 克哉(鳥取大学医学部保健学科生体制御学講座環境保健学分野)
ディベーター:
吉澤 浩志(東京女子医科大学脳神経内科)
「できる」の立場から
ディベーター:
吉崎 崇仁(慶應義塾大学医学部神経内科)
「できない」の立場から

Debate Session 211月7日(木曜日)10:30~11:50

認知症早期診断の意義はある?ない?

座長:
小野賢二郎(昭和大学病院附属東病院脳神経内科)
ディベーター:
島田  斉(量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部)
「ある」の立場から
ディベーター:
仙石 錬平(東京都健康長寿医療センター神経内科・高齢者ブレインバンク)
「ない」の立場から

Debate Session 311月8日(金曜日)9:00~10:20

認知症は告知はすべき?すべきではない?

座長:
田北 昌史(田北メモリーメンタルクリニック)
ディベーター:
春日 健作(新潟大学脳研究所生命科学リソース研究センター遺伝子機能解析学分野)
「すべき」の立場から
ディベーター:
清水聰一郎(東京医科大学高齢総合医学分野)
「すべきでない」の立場から

Debate Session 411月8日(金曜日)10:30~11:50

BPSDに薬物治療は必要?必要ない?

座長:
川畑 信也(社会医療法人財団新和会八千代病院認知症疾患医療センター神経内科)
ディベーター:
品川俊一郎(東京慈恵会医科大学精神医学講座)
「必要」の立場から
ディベーター:
藤城 弘樹(かわさき記念病院精神科)
「必要ない」の立場から

Dementia CPC11月9日(土曜日)13:20~15:20

病診連携ブレインバンク生前同意登録に基づく認知症剖検例CPC(日本神経病理学会後援)

オーガナイザー:
村山 繁雄(東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク)
オーガナイザー:
馬原 孝彦(社会医療法人社団昭愛会水野記念リハビリテーション病院)
  1. 「覚醒時の歯軋りが著明であった前頭側頭型認知症の1例」
    臨床:鎌田 正紀(香川大学医学部神経難病講座)
    Discussant:釜江 和恵(浅香山病院精神科)
    病理:松原 知康(東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク)
  2. 「非流暢性失語で発症した経過13年の77歳女性剖検例」
    臨床:鷲崎 一成(山王病院脳神経内科)
    Discussant:平尾健太郎(東京医科大学高齢総合医学分野)
    病理:村山 繁雄(東京都健康長寿医療センター高齢者ブレインバンク)

専門医試験対策講座

専門医試験対策講座111月8日(金曜日)8:30~9:00

認知症の基礎と病理
座長:池田 佳生(群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学)
演者:髙尾 昌樹(埼玉医科大学国際医療センター神経内科・脳卒中内科)

専門医試験対策講座211月8日(金曜日)9:00~9:30

アルツハイマー病と症候学
座長:池田 佳生(群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学)
演者:福井 俊哉(かわさき記念病院)

専門医試験対策講座311月8日(金曜日)9:30~10:00

血管性認知症
座長:池田 佳生(群馬大学大学院医学系研究科脳神経内科学)
演者:猪原 匡史(国立循環器研究センター病院脳神経内科)

専門医試験対策講座411月8日(金曜日)10:30~11:00

レビー小体型認知症
座長:水上 勝義(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
演者:本井ゆみ子(順天堂大学医学部附属順天堂医院 認知症・診断・予防治療学講座/認知症疾患医療センター/脳神経内科)

専門医試験対策講座511月8日(金曜日)11:00~11:30

前頭側頭葉変性症
座長:水上 勝義(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
演者:渡辺 宏久(藤田医科大学脳神経内科)

専門医試験対策講座611月8日(金曜日)11:30~12:00

画像診断
座長:水上 勝義(筑波大学大学院人間総合科学研究科)
演者:石井 一成(近畿大学医学部附属病院放射線診断科)

専門医試験対策講座711月8日(金曜日)13:20~13:50

薬物治療
座長:遠藤 英俊(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター)

演者:
谷向  知(愛媛大学医学系研究科地域健康システム看護学講座(老年精神地域包括ケア学))

専門医試験対策講座811月8日(金曜日)13:50~14:20

認知症のリハとケア
座長:遠藤 英俊(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター)
演者:大沢 愛子(国立研究開発法人国立長寿医療研究センターリハビリテーション科)

専門医試験対策講座911月8日(金曜日)14:20~14:50

認知症の社会環境・資源・倫理
座長:遠藤 英俊(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター)
演者:武田 章敬(国立研究開発法人国立長寿医療研究センターもの忘れセンター)

専門医試験対策講座1011月8日(金曜日)14:50~15:20

症例報告書の書き方
座長:遠藤 英俊(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター)
演者:佐藤 正之(三重大学大学院医学系研究科・医学部認知症医療学講座認知症医療学)

第38回日本認知症学会学術集会 教育企画11月8日(金曜日)14:00~15:00

Brain cutting
ブレインカッティング

講師:齊藤 祐子(国立精神・神経医療研究センター)

会場:東京都健康長寿医療センター 病理診断科(研究所エリア4階)
   ※学術集会会場とは異なりますので、ご注意ください。

※詳細・申込方法は以下のPDFよりご確認ください。
詳細・申込方法

このサイトについて|Copyright © 第38回日本認知症学会学術集会 All Rights Reserved.